異次元緩和の賞味期限
◇量的緩和の限界迫る
◇買える国債がなくなる時
日銀は9月1日、残存3年超5年以下の国債買い入れオペレーションを前回から300億円少ない3000億円にした。金利のマイナス幅が広がる国庫短期証券の買い入れ額を減らしたことから、市場では短中期の需給逼迫(ひっぱく)に配慮したと受け止められた。日銀の量的緩和の物理的限界を改めて意識させた瞬間だった。
市場は9月19、20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での資産買い入れ縮小開始を織り込み、欧州中央銀行(ECB)も9月7日の会合で、年末に当面の期限を迎える資産買い入れについて、縮小方針を示唆するとの見方が強い。続きを読む