始まる!働き方改革法
新たな罰則違反も公表対象
「第1号」企業はどこ?
働き方改革関連法が4月1日から施行された。1947年の労働基準法(労基法)制定以来、70年ぶりの大改革であり、中でも長時間労働や過労死の防止を目的に、あえて罰則を付けてまで残業時間の上限規制や年次有給休暇(年休)の取得義務化を盛り込んだことが大きな特徴だ。新たな制度をより確実に定着させるうえで、罰則規定とともに効力を発揮しそうなのが、労働基準関係の法令違反をした企業名の公表制度だろう。
公表制度の対象となるのは、悪質な違反を繰り返したり、労働基準監督署が書類送検した企業(中小零細企業を除く)で、厚生労働省は「社会への啓発が目的」とする。しかし、公表された企業は当然、社会的なイメージダウンは避けられない。4月1日から1年程度は新たな制度の周知のため、労基署から大目に見られることはあるだろう。しかし、今回盛り込まれた残業時間の上限規制や年休の取得義務化をなおざりにし続ければ、いつ公表第1号の企業となってもおかしくない。