◇IT、シェール、今はロボ……旬な産業対象
◇衰退激しく信託報酬も割高
朝倉智也(モーニングスター社長)
IT、シェールガス、水素……。そして、現在では「ロボット」や「AI」(人工知能)が挙げられるだろう。ある特定の投資テーマに沿った「テーマ型投資信託」が、現在も高い人気を集めている。旬なキーワードをちりばめて投資家の夢をかき立てるテーマ型投信だが、実は投資のマーケットにも流行があり、旬の時期を過ぎれば価格低迷が続くことも珍しくない。旬のテーマで「売りやすい」という理由から、金融機関にとって手数料を稼ぎやすい商品であることにも注意したい。
モーニングスターのまとめでは、今年1~6月のファンド別資金流入額トップ10で、米国REIT(不動産投資信託)やグローバルREITファンドが続々と入る中、ロボット技術をテーマに株式投資するファンドが2本ランクインした(33ページ表2)。6位の「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算型)」(日興アセットマネジメント)と、10位の「ロボット・テクノロジー関連株ファンド―ロボテック―」(大和証券投資信託委託)だ。
また、8位の「未来変革日本株ファンド」(DIAMアセットマネジメント)も、既存産業とAIなどのテクノロジーの融合によって成長を期待できる分野への投資をうたっているため、これもテーマ型と考えていいだろう。
ただ、こうしたテーマ型ファンドは、盛衰が激しいのが常だ。