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特集:どん詰まり中国 香港の書店関係者失踪 2016年4月12日特大号

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◇言論統制強める習政権

◇見えない「敵」に混乱

 

阿古智子

(東京大学准教授)

 

 2015年10月、中国本土では発売が認められていない中国政府に批判的な「発禁本」を扱っていた香港の「銅鑼湾書店」の関係者5人が失踪し、後に中国当局に拘束されていることが明らかになった。
 同17日、銅鑼湾書店の親会社の筆頭株主である桂民海氏が滞在していた自身所有のタイのマンションから連行された。同24日には、同書店創始者で店長の林栄基氏が失踪。同26日には親会社の総経理(社長)の呂波氏と業務経理担当の張志平氏が、広東省で拘束された。12月30日には、親会社の経営陣に名を連ねる李波氏が香港の倉庫に客と行った後に行方不明になった。
 李氏は英国旅券を所持しており、英国外務省が中国政府を非難したが、李氏は香港の鳳凰テレビのインタビューで「自ら中国本土に渡り、当局の調査に協力している」と述べた。

 ◇習主席辞任要求の公開書簡

 スウェーデン国籍を持つ桂氏については、新華社が03年12月に浙江省寧波市で死亡事故を起こして懲役2年、執行猶予2年の有罪判決を受けたが、執行猶予期間中に他人の身分証で出国し、執行猶予が取り消されていたところ、自首してきたと報じた。中国国営の中央テレビに登場した桂氏は「被害者家族に謝りたい」と話した。
 5人のうち一部は香港に戻った模様だが、……


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