ザ・名門高校
本誌は2012年7月3日号から、社会に有為な人物を輩出する高校を取り上げる「名門高校の校風と人脈」の連載を続けている。4年半に及ぶ取材を基に、傑物を生む「名門高校」の本質は、その教育姿勢と年輪にあると分析する。
◇ノーベル賞を取れない東京の高校
◇確かな年輪を重ねる名門
日本のノーベル賞受賞者は、2016年12月に福岡(福岡県立・福岡市)出身の大隅良典が医学生理学賞を受賞し、米国籍の2人を含めて累計25人となった。
25人の出身高校に注目すると、東京都内の高校を卒業したのは、利根川進ただ1人だ。都内には、国公立、私立の進学校がひしめいているにもかかわらずだ。続きを読む